CrossFire(マルチGPU)とCPUボトルネックの関係
2010.11.03 Wednesday/
こんばんは。
kaiten-sushiです。
グラボが帰ってきたので、以前から気になっていた検証やってみたいと思います。
検証内容は、「CrossFire(マルチGPU)とCPUボトルネックの関係」です。
簡単にいうと、グラボを複数枚さした際に遊んでいるグラボはないのか?ということですが、GPUの使用率がしっかり上限まで達していないとマルチGPUにした効果が薄くなってしまいますので、CPUはどの程度がんばれば(オーバークロックすれば)、GPUの性能を使い切ることができるのか、ということを目的にした検証です。
CrossFire(マルチGPU)にしたのは、こちらの二つのグラボです。
・Sapphire TOXC HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I / HDMI / DP
・GIGABYTE GV-R585OC-1GD
>>続きです
kaiten-sushiです。
グラボが帰ってきたので、以前から気になっていた検証やってみたいと思います。
検証内容は、「CrossFire(マルチGPU)とCPUボトルネックの関係」です。
簡単にいうと、グラボを複数枚さした際に遊んでいるグラボはないのか?ということですが、GPUの使用率がしっかり上限まで達していないとマルチGPUにした効果が薄くなってしまいますので、CPUはどの程度がんばれば(オーバークロックすれば)、GPUの性能を使い切ることができるのか、ということを目的にした検証です。
CrossFire(マルチGPU)にしたのは、こちらの二つのグラボです。
・Sapphire TOXC HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I / HDMI / DP
人気製品Sapphire TOXC HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I / HDMI / DP 価格:39,690円(税込、送料込) |
・GIGABYTE GV-R585OC-1GD
>>続きです
■また、参考までにPCパーツと水冷パーツの構成です
▼PCパーツ
・CPU:「intel Core i7 920 D-0」
・グラボ:「Sapphire TOXIC Radeon HD5850」
「GIGABYTE GV-R585OC-1GD」 CrossFire
・マザー:「EVGA USB/SATA 3.0 X58 FTW3 132-GT-E768」
・メモリ:「CORSAIR DDR3 2000MHz C9」
・SSD:「CFD CSSD-SM64NJ2」
・電源 :「AcBel R9-1100W Gold」
・PCケース:「Corsair Obsidian 800D」
・クーラー:「本格水冷」
▼水冷パーツ
・CPU水枕:EK-Supreme HF - Acetal+Nickel
・ポンプ :JINGWAY TECHNOLOGY DP-1200N
・リザーバ :Bitspower Water Tank Z-Multi 250
・ラジエター:Black Ice GT Stealth 360 (RAD045)
・チップセット水枕:EK-FB KIT EVGA X58 Acetal
・MOSFET(VRM)水枕:EK-FB KIT EVGA X58 Acetal (同上)
■ベンチのレギュレーションです
ベンチマークソフトを走らせながらマルチGPU環境(CrossFire)でのGPUの使用率を、CPUを段階的にオーバークロックしながら確認していく。
GPU使用率が100%に近くなればなるほどGPUの性能が使いきれているという判断となる。
・グラフィックボードは、「Sapphire TOXC HD5850 」と「GIGABYTE GV-R585OC-1GD」2枚使用して2GPUのCrossFire構成とする
・ベンチマークソフトは、DirectX9の「ファイナルファンタジー14 ベンチマーク」と、DirectX10の「Biohazard5 ベンチマーク」を走らせる
・CPUはオーバークロックして、次の周波数へと段階的に上げていく
3.4GHzからはじめ、3.8GHz、4.0GHz、4.2GHz、4.4GHzへと昇圧していき、GPUの使用率を確認する。
・上記のベンチは、GPUクロックは定格で行う
ただし、場合によってはGPUのクロックも昇圧してみて、どのくらいまでスコアが伸びるかも確認する。
■それでは、ベンチ結果です
さくさくと行きましょう。
▼CPU3.4GHz、グラボ定格
・Biohazardベンチ(DX10) CPU3.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア:112.1fps、Sランク
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):86% 、GPU2使用率(MAX値):75%
う〜ん、GPU君かなり遊んでいます。
MAX値も一回も100%に近づいてなければ、GPUの使用率が波を打って全体的に上限に達していません。CPU3.4GHzくらいのオーバークロックではCrossFireは宝の持ち腐れになっていまいますかね。
では、FF14ではどうでしょうか?
・FF14ベンチ(High) CPU3.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):6160
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
MAX値はそれぞれほぼ100%に達していますが、Bioのときと同様にGPUの使用率が波を打って全体的に上限に達していません。
まだまだ、スコアが伸びるはずです。
※GPUの使用率のMAX値がほぼ100%に達していますが、惑わされてはいけません!
GPU使用率の波は、全体的に上限に達してはじめてGPUの性能を引き出しているといえます。目先のMAX値だけに満足してはいけません。シーンによってはCPUがボトルネックになって、fpsが落ちているということですから。大事なところです(^^)
▼CPU3.8GHz、グラボ定格
次、CPUを400MHz昇圧して、3.8GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU3.8GHz、グラボ定格
⇒ スコア:132.1fps、Sランク
結構スコアアップしました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):95% 、GPU2使用率(MAX値):84%
GPU君、ウォーミングアップ程度でしょうか。ちょっとがんばってきましたね。
それでも使用率の波は沈んでいますね。
※GPUの使用率の波がガクンと下がっている部分は、シーンが変わる部分なのでハードウェアの性能を左右する部分ではないと思います
FF14です。
・FF14ベンチ(High) CPU3.8GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):6717
FF14も結構スコアが上がってきました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
MAX値はほぼ100%なのですが、まだ使用率にムラがありますね。
スコアもまだ伸びそうです。
もっとCPUにはがんばってもらいましょう。
▼CPU4.0GHz、グラボ定格
次、CPUを200MHz昇圧して、4.0Hzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.0GHz、グラボ定格
⇒ スコア:139.4fps、Sランク
すこしスコアも伸びました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):87%
お、GPU1の使用率のMAX値が上限に達しましたね。
結構良い感じじゃないでしょうか。
CPUを4.0GHzまで昇圧すると、GPU使用率も遊びがなくなってきました。
では、FF14はというと?
・FF14ベンチ(High) CPU4.0GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7041
スコア7000越えです!(個人的には嬉しい瞬間でした)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUが3.8MHzのときに比べて、GPU使用率が上限に達している間隔が長くなりましたね。Bioと同様に、使用率も上限に達し始めました。
良い感じです。
▼CPU4.2GHz
次、CPUをさらに200MHz昇圧して、4.2GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.2GHz、グラボ定格
⇒ スコア:146.0fps、Sランク
スコアは少し伸びています。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):88%
GPU1の使用率のMAX値が上限に達し、GPU2も9割り方まで使用率が上がっています。
CPUを4.2GHzまで昇圧すると、GPU使用率はほとんど遊びがなくなっているといえるでしょう。
では、FF14はというと?
・FF14ベンチ(High) CPU4.2GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7140
こちらもスコアは少し伸びていますね。(個人的には、まだ伸びてほしー)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUは4.0MHzのときと似てGPU使用率は同じような波形になっています。並べて比べると、こちらの4.2GHzの方が上限に達している時間が長いです。でもわずかです。
Bioと同様に、GPUの遊びは(CPUのボトルネックは)ほとんどないと言えるでしょう。
▼CPU4.4GHz
そして、CPUをさらに200MHz昇圧して、4.4GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
(なお、小生のCPU i7 920は4.4GHzが限界のため、CPUのオーバークロックはここまでで終了となります)
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア:144.9fps、Sランク
あれ?スコアが落ちてしまいましたね。
CPU4.2GHzのときは146fpsでしたが、誤差とも取れますが、どうなんでしょ。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):87%
GPU1の使用率のMAX値が上限に達し、GPU2も9割り方まで使用率が上がっています。
ただし、ここまでは4.2GHzと一緒ですが、今回の4.4GHzではGPU2の使用率が下がっています。
※ここでひとつの結論が出ました
- Bioは、CPUクロックが4.0GHzのときにGPU使用率が上限に達し、それよりもCPUを昇圧してもGPU使用率に変化がないことから、4.0GHzでGPU使用率の上限に達することがわかりました
- ただし、スコアはCPUクロックが4.2GHzのときまで伸びましたので、スコア的には4.2GHzでプレイするのが一番快適ということになるでしょう
- なお、Bioはグラフィックボードよりも、CPU側に依存したゲームである、と言うこともできると思います
話を戻して、FF14も見てみましょう!
・FF14ベンチ(High) CPU4.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7384
まだ伸びています!!
Bioと違って、4.2GHzよりも伸びています。
FF14、このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUは4.2MHzのときと似てGPU使用率は同じような波形になっています。
並べて比べると、こちらの4.4GHzの方がわずかですが上限に達している時間が長いです。
※ここでFF14ベンチも結論付けます
- 4.2GHzと同様に、この4.4GHzでもGPUの遊びは(CPUのボトルネックは)ほとんどないと言えるのですが、ベンチスコアが上がっています。CPUをもっとオーバークロックできれば、さらなるスコアアップも期待できます。ただし、検証できる範囲が小生のCPUはここまでです。(あしからず)
- 3.4GHzからはじめて、段階的に 3.8GHz、4.0GHz、4.2GHz、4.4GHzへと昇圧していき、GPUの使用率を確認しました。CPU周波数ごとの、GPUの使用率とFF14スコア(High)は次の結果になりました。
・3.4GHz:6160 スコア
・3.8GHz:6717 スコア
・4.0GHz:7041 スコア
・4.2GHz:7140 スコア
・4.4GHz:7384 スコア
- FF14ベンチの「High」は、グラフィックボード依存といわれていますが、CPUをオーバークロックすることでボトルネックが解消していくことが確認できました。
FF14を快適にプレイするためには、CPUのクロック数は4.2GHz、もしくは4.3GHzあたりがバランスがいいと思います。
■それではお楽しみ、グラボもオーバークロックしましょう!!
前述の結果は、CPUをオーバークロックしてGPUの使用率を高め、GPUのグラフィック性能を確認するというものでした。グラボは定格でしたね。
ここからはグラボ(GPUコア)もオーバークロックして、スコアを見てみたいと思います。
CPUは4.2GHzと4.4GHzの二つのパターンを、グラボはBio GPUコア900MHzとFF14 GPUコア880MHzにてベンチを回します。
(なぜかFF14ベンチは、GPUコア900MHzが通りませんでしたので)
▼CPU4.2GHz、GPU765MHz→900MHzへオーバークロック
・Biohazardベンチ(DX10)CPU4.2GHz、GPUコア900MHz
⇒ スコア:142.6fps、Sランク
やっぱり、CPU依存型ですね。
グラボをオーバークロックしてもスコアがアップしません。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):95% 、GPU2使用率(MAX値):84%
GPUがオーバークロックされたので、またCPUのボトルネックが出てきました。
こういうことだったのですね。
・FF14ベンチ(High)CPU4.2GHz、GPUコア880MHz
⇒ スコア(High):7334! キター
前述のCPUが4.4GHzのときと同等のスコアです。
やはり前述ではCPUのボトルネックはほぼ解消されていたのですね。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):97%
GPUをオーバークロックしたので、Bio同様に GPU君 遊んできています。
4.2GHzでGPU2使用率のMAXが97%と、99%を割りました・・・。
グラボは定格のときに比べて、GPU使用率が上限にかかっている時間が短くなっています。うーん、きびしいですね。
▼CPU4.4GHz、GPU765MHz→900MHzへオーバークロック
次、4.4GHzいってみます。
頼むからGPU君、遊ばないでおくれ。
・Biohazardベンチ(DX10)CPU4.4GHz、GPUコア900MHz
⇒ スコア:146.3fps、Sランク
すこしスコアが伸びました!
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):96% 、GPU2使用率(MAX値):98%
GPUがオーバークロックされた分、CPUを4.4GHzまで昇圧したので取り返しましたね。シーソーゲームのようです。CPUのボトルネック(GPUの遊び)は ほとんどないです。
・FF14ベンチ(High)CPU4.4GHz、GPUコア880MHz
⇒ スコア(High):7622!! キター!
(ひそかに自己新記録です)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):98%
よし!CPUのボトルネック解消されました。
CrossFire(マルチGPU)環境での GPUの性能をほぼフルに引き出せました。
グラフィックカードの数もさることながら、GPUのクロック数も CPUがボトルネックになってしまう要因だということがわかりました。カード数を増やしたらCPUをオーバークロック、GPUクロック数を上げたらCPUもオーバークロックしなければ、GPUが遊んでしまう(CPUがボトルネックになってしまう)ということです。
今回えた結果として、GPUとCPUのバランスが大切ということですね。
おそらく、さらに1枚追加したとしてHD5850の3way マルチGPUや、HD5870やGTX480の2wayマルチGPUは、i7 920クラスのCPUでは荷が重いのではないかと思いますね。
今回の検証はとても有意義なものでしたが、その分 時間もかかりました・・・
また、追記しますね。
おつかれさまでした。
ではでは、またです。
[ 閲 覧していただき ありがとうございます。
ポチっと よろしくお願いいたします ]
▼PCパーツ
・CPU:「intel Core i7 920 D-0」
・グラボ:「Sapphire TOXIC Radeon HD5850」
「GIGABYTE GV-R585OC-1GD」 CrossFire
・マザー:「EVGA USB/SATA 3.0 X58 FTW3 132-GT-E768」
・メモリ:「CORSAIR DDR3 2000MHz C9」
・SSD:「CFD CSSD-SM64NJ2」
・電源 :「AcBel R9-1100W Gold」
・PCケース:「Corsair Obsidian 800D」
・クーラー:「本格水冷」
▼水冷パーツ
・CPU水枕:EK-Supreme HF - Acetal+Nickel
・ポンプ :JINGWAY TECHNOLOGY DP-1200N
・リザーバ :Bitspower Water Tank Z-Multi 250
・ラジエター:Black Ice GT Stealth 360 (RAD045)
・チップセット水枕:EK-FB KIT EVGA X58 Acetal
・MOSFET(VRM)水枕:EK-FB KIT EVGA X58 Acetal (同上)
■ベンチのレギュレーションです
ベンチマークソフトを走らせながらマルチGPU環境(CrossFire)でのGPUの使用率を、CPUを段階的にオーバークロックしながら確認していく。
GPU使用率が100%に近くなればなるほどGPUの性能が使いきれているという判断となる。
・グラフィックボードは、「Sapphire TOXC HD5850 」と「GIGABYTE GV-R585OC-1GD」2枚使用して2GPUのCrossFire構成とする
・ベンチマークソフトは、DirectX9の「ファイナルファンタジー14 ベンチマーク」と、DirectX10の「Biohazard5 ベンチマーク」を走らせる
・CPUはオーバークロックして、次の周波数へと段階的に上げていく
3.4GHzからはじめ、3.8GHz、4.0GHz、4.2GHz、4.4GHzへと昇圧していき、GPUの使用率を確認する。
・上記のベンチは、GPUクロックは定格で行う
ただし、場合によってはGPUのクロックも昇圧してみて、どのくらいまでスコアが伸びるかも確認する。
■それでは、ベンチ結果です
さくさくと行きましょう。
▼CPU3.4GHz、グラボ定格
・Biohazardベンチ(DX10) CPU3.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア:112.1fps、Sランク
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):86% 、GPU2使用率(MAX値):75%
う〜ん、GPU君かなり遊んでいます。
MAX値も一回も100%に近づいてなければ、GPUの使用率が波を打って全体的に上限に達していません。CPU3.4GHzくらいのオーバークロックではCrossFireは宝の持ち腐れになっていまいますかね。
では、FF14ではどうでしょうか?
・FF14ベンチ(High) CPU3.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):6160
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
MAX値はそれぞれほぼ100%に達していますが、Bioのときと同様にGPUの使用率が波を打って全体的に上限に達していません。
まだまだ、スコアが伸びるはずです。
※GPUの使用率のMAX値がほぼ100%に達していますが、惑わされてはいけません!
GPU使用率の波は、全体的に上限に達してはじめてGPUの性能を引き出しているといえます。目先のMAX値だけに満足してはいけません。シーンによってはCPUがボトルネックになって、fpsが落ちているということですから。大事なところです(^^)
▼CPU3.8GHz、グラボ定格
次、CPUを400MHz昇圧して、3.8GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU3.8GHz、グラボ定格
⇒ スコア:132.1fps、Sランク
結構スコアアップしました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):95% 、GPU2使用率(MAX値):84%
GPU君、ウォーミングアップ程度でしょうか。ちょっとがんばってきましたね。
それでも使用率の波は沈んでいますね。
※GPUの使用率の波がガクンと下がっている部分は、シーンが変わる部分なのでハードウェアの性能を左右する部分ではないと思います
FF14です。
・FF14ベンチ(High) CPU3.8GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):6717
FF14も結構スコアが上がってきました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
MAX値はほぼ100%なのですが、まだ使用率にムラがありますね。
スコアもまだ伸びそうです。
もっとCPUにはがんばってもらいましょう。
▼CPU4.0GHz、グラボ定格
次、CPUを200MHz昇圧して、4.0Hzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.0GHz、グラボ定格
⇒ スコア:139.4fps、Sランク
すこしスコアも伸びました。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):87%
お、GPU1の使用率のMAX値が上限に達しましたね。
結構良い感じじゃないでしょうか。
CPUを4.0GHzまで昇圧すると、GPU使用率も遊びがなくなってきました。
では、FF14はというと?
・FF14ベンチ(High) CPU4.0GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7041
スコア7000越えです!(個人的には嬉しい瞬間でした)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUが3.8MHzのときに比べて、GPU使用率が上限に達している間隔が長くなりましたね。Bioと同様に、使用率も上限に達し始めました。
良い感じです。
▼CPU4.2GHz
次、CPUをさらに200MHz昇圧して、4.2GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.2GHz、グラボ定格
⇒ スコア:146.0fps、Sランク
スコアは少し伸びています。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):88%
GPU1の使用率のMAX値が上限に達し、GPU2も9割り方まで使用率が上がっています。
CPUを4.2GHzまで昇圧すると、GPU使用率はほとんど遊びがなくなっているといえるでしょう。
では、FF14はというと?
・FF14ベンチ(High) CPU4.2GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7140
こちらもスコアは少し伸びていますね。(個人的には、まだ伸びてほしー)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUは4.0MHzのときと似てGPU使用率は同じような波形になっています。並べて比べると、こちらの4.2GHzの方が上限に達している時間が長いです。でもわずかです。
Bioと同様に、GPUの遊びは(CPUのボトルネックは)ほとんどないと言えるでしょう。
▼CPU4.4GHz
そして、CPUをさらに200MHz昇圧して、4.4GHzにオーバークロックした状態でのGPUの使用率を見てみます。
(なお、小生のCPU i7 920は4.4GHzが限界のため、CPUのオーバークロックはここまでで終了となります)
・Biohazardベンチ(DX10) CPU4.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア:144.9fps、Sランク
あれ?スコアが落ちてしまいましたね。
CPU4.2GHzのときは146fpsでしたが、誤差とも取れますが、どうなんでしょ。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):87%
GPU1の使用率のMAX値が上限に達し、GPU2も9割り方まで使用率が上がっています。
ただし、ここまでは4.2GHzと一緒ですが、今回の4.4GHzではGPU2の使用率が下がっています。
※ここでひとつの結論が出ました
- Bioは、CPUクロックが4.0GHzのときにGPU使用率が上限に達し、それよりもCPUを昇圧してもGPU使用率に変化がないことから、4.0GHzでGPU使用率の上限に達することがわかりました
- ただし、スコアはCPUクロックが4.2GHzのときまで伸びましたので、スコア的には4.2GHzでプレイするのが一番快適ということになるでしょう
- なお、Bioはグラフィックボードよりも、CPU側に依存したゲームである、と言うこともできると思います
話を戻して、FF14も見てみましょう!
・FF14ベンチ(High) CPU4.4GHz、グラボ定格
⇒ スコア(High):7384
まだ伸びています!!
Bioと違って、4.2GHzよりも伸びています。
FF14、このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):99%
CPUは4.2MHzのときと似てGPU使用率は同じような波形になっています。
並べて比べると、こちらの4.4GHzの方がわずかですが上限に達している時間が長いです。
※ここでFF14ベンチも結論付けます
- 4.2GHzと同様に、この4.4GHzでもGPUの遊びは(CPUのボトルネックは)ほとんどないと言えるのですが、ベンチスコアが上がっています。CPUをもっとオーバークロックできれば、さらなるスコアアップも期待できます。ただし、検証できる範囲が小生のCPUはここまでです。(あしからず)
- 3.4GHzからはじめて、段階的に 3.8GHz、4.0GHz、4.2GHz、4.4GHzへと昇圧していき、GPUの使用率を確認しました。CPU周波数ごとの、GPUの使用率とFF14スコア(High)は次の結果になりました。
・3.4GHz:6160 スコア
・3.8GHz:6717 スコア
・4.0GHz:7041 スコア
・4.2GHz:7140 スコア
・4.4GHz:7384 スコア
- FF14ベンチの「High」は、グラフィックボード依存といわれていますが、CPUをオーバークロックすることでボトルネックが解消していくことが確認できました。
FF14を快適にプレイするためには、CPUのクロック数は4.2GHz、もしくは4.3GHzあたりがバランスがいいと思います。
■それではお楽しみ、グラボもオーバークロックしましょう!!
前述の結果は、CPUをオーバークロックしてGPUの使用率を高め、GPUのグラフィック性能を確認するというものでした。グラボは定格でしたね。
ここからはグラボ(GPUコア)もオーバークロックして、スコアを見てみたいと思います。
CPUは4.2GHzと4.4GHzの二つのパターンを、グラボはBio GPUコア900MHzとFF14 GPUコア880MHzにてベンチを回します。
(なぜかFF14ベンチは、GPUコア900MHzが通りませんでしたので)
▼CPU4.2GHz、GPU765MHz→900MHzへオーバークロック
・Biohazardベンチ(DX10)CPU4.2GHz、GPUコア900MHz
⇒ スコア:142.6fps、Sランク
やっぱり、CPU依存型ですね。
グラボをオーバークロックしてもスコアがアップしません。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):95% 、GPU2使用率(MAX値):84%
GPUがオーバークロックされたので、またCPUのボトルネックが出てきました。
こういうことだったのですね。
・FF14ベンチ(High)CPU4.2GHz、GPUコア880MHz
⇒ スコア(High):7334! キター
前述のCPUが4.4GHzのときと同等のスコアです。
やはり前述ではCPUのボトルネックはほぼ解消されていたのですね。
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):97%
GPUをオーバークロックしたので、Bio同様に GPU君 遊んできています。
4.2GHzでGPU2使用率のMAXが97%と、99%を割りました・・・。
グラボは定格のときに比べて、GPU使用率が上限にかかっている時間が短くなっています。うーん、きびしいですね。
▼CPU4.4GHz、GPU765MHz→900MHzへオーバークロック
次、4.4GHzいってみます。
頼むからGPU君、遊ばないでおくれ。
・Biohazardベンチ(DX10)CPU4.4GHz、GPUコア900MHz
⇒ スコア:146.3fps、Sランク
すこしスコアが伸びました!
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):96% 、GPU2使用率(MAX値):98%
GPUがオーバークロックされた分、CPUを4.4GHzまで昇圧したので取り返しましたね。シーソーゲームのようです。CPUのボトルネック(GPUの遊び)は ほとんどないです。
・FF14ベンチ(High)CPU4.4GHz、GPUコア880MHz
⇒ スコア(High):7622!! キター!
(ひそかに自己新記録です)
このときのGPUの使用率です↓
⇒ GPU1使用率(MAX値):99% 、GPU2使用率(MAX値):98%
よし!CPUのボトルネック解消されました。
CrossFire(マルチGPU)環境での GPUの性能をほぼフルに引き出せました。
グラフィックカードの数もさることながら、GPUのクロック数も CPUがボトルネックになってしまう要因だということがわかりました。カード数を増やしたらCPUをオーバークロック、GPUクロック数を上げたらCPUもオーバークロックしなければ、GPUが遊んでしまう(CPUがボトルネックになってしまう)ということです。
今回えた結果として、GPUとCPUのバランスが大切ということですね。
おそらく、さらに1枚追加したとしてHD5850の3way マルチGPUや、HD5870やGTX480の2wayマルチGPUは、i7 920クラスのCPUでは荷が重いのではないかと思いますね。
今回の検証はとても有意義なものでしたが、その分 時間もかかりました・・・
また、追記しますね。
おつかれさまでした。
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Comment:
2010/11/03 5:45 AM, MSA wrote:
こんばんはMSAです。非常に興味深い検証、ご苦労様でした。大変分かり易かったです。グラボも復帰した様ですし、これから寒くなるのでOC環境には良いですね!(*^_^*)
アフターバーナー導入したんですね!私も使用していますが使い勝手が良くて重宝しています。ただ、SS撮る時に画面が大きいのが難点ですけど・・・
BIOSは頻繁に更新なされるのですか?私は不具合が無い限りは更新はしないのですが(ただの面倒臭がり)今回の更新で何か変わると良いですね
2010/11/03 11:49 AM, 管理者(kaiten-sushi) wrote:
ども、MSAさん。参考になったようで何よりです。
せっかくマルチGPU環境を作ったのであれば、CPUがボトルネックになってグラボの性能が引き出せないのは嫌ですからね。
GPUの性能をフルに引き出して何ぼだと思います。
BIOSですが、小生は更新のたびに試しますよ。
BIOSのバグフィックスよりも、耐性が上がることもしばしばありますから。
一番うれしい記憶ではメモリクロックの伸びが上がったことですね。
MSAさんお使いの ASUS R3EのBIOSは、今一番早いBIOSだと思いますよ。
R3Eは更新頻繁が短くてでうらやましいです。
ではでは。(^^)|
2012/01/16 1:30 AM, k.t wrote:
すみません!勝手に使わせて頂きました。
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